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仮面ライダー(ショッカー編)伝説のドラマ02 [ライダー1号/ショッカー編]

『仮面ライダー本郷猛は、改造人間である』
伝説のヒーローは、ここからはじまった!

《第13話 トカゲロンと怪人大軍団》

原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;高橋一俊
監督;北村秀敏

■東洋原子力研究所は、昼夜を問わず厳重な警備態勢が敷かれている。研究所の回りを警備員が二人体制で巡回していた。そこへショッカー怪人のコウモリ男とサソリ男が出現して、警備員二人を血祭に上げてしまう。

サソリ男が正面から入ろうとしたところ、青白い閃光を発して10メートル程吹き飛ばされてしまった。
『バ、バーリアで、入口がふさがれている!』
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それを聞いたコウモリ男は、空を飛んで上空から侵入しようと試みた。ところが、コウモリ男も、青白い閃光と共に吹き飛ばされてしまうのであった。この電磁波を利用した見えない壁(バーリア)によって、東洋原子力研究所は死角ゼロの鉄壁の守りを誇っていた。

しかも、このバーリアは原水爆のエネルギーでも破れることが無い、強力なモノであった。コウモリ男とサソリ男はアジトへ帰って、首領へ報告をした。

『あのバーリアを破壊しない限り、研究所襲撃は無理です。我々の力ではどうにもならぬほど、強力です』

『弱音を吐くな!ショッカーの世界征服計画は、日本支部が一番遅れているのだ。科学者諸君。直ちに、バーリア破壊ボールを使用させろ』

首領は怖気づいた怪人たちに喝を入れ、ショッカーが誇る科学陣に命令を下した。ところが、科学陣は・・・。

『お言葉ですが首領、あのバーリア破壊ボールは、20メートルの距離から投げ込まなければ威力を発揮できません。5キロの重量があるあのボールを、20メートルの距離から投げ込む力を持つ改造人間は、存在しません』

『バカモノ!直ちに、その能力を備える改造人間を造りだせ!』
さすがはショッカー首領である。無ければ作り出せという。仕事を遂行するためには、新しい発想が必要なのである(笑)

ショッカーが目を付けた男の名は、野本拳。プロサッカー選手で、超一流のセンターフォワードであった。野本の放つ殺人シュートは、相手チームにとって恐怖の的であった。

しかも野本は、所属チームが自分一人で持っていることをいいことに、チームワークを乱して横暴に振る舞っていた。ファンの子供達がサインをもらいに来ても、追い返してしまうのである。

控室で着替えをしているチームメイトに向かって、エラそうに言うのだ。
『野本拳さまの健康を祝って、乾杯だ!』

ウイスキーを一人で飲んでいる野本を残して、チームメイトは部屋を出て行ってしまうのだった。
『まったく、ダラシノねぇ奴らだ!』

ショッカーが、このような男を放っておくわけがない。控室に入ってきたクモ男の口から糸が吐かれて、野本はグルグル巻きにされて捕まってしまうのだった。

ショッカー科学陣は、野本拳を毒トカゲの能力を持つ改造人間、トカゲロンに改造した。巨象をも倒す毒トカゲの尾の力と、プロサッカーのウルトラシュートを放つ野本の足の力をプラスしたこのトカゲロン。

『このトカゲロンこそ、バーリア破壊ボールのシュートに最適です』
首領は、原子力研究所の周囲で一番防御の弱い所を探らせて、トカゲロンにバーリア破壊ボールを打ち込ませる指令を下した。

立花藤兵衛の経営するスナックに、滝和也が現れた。本郷猛を探しているという。
『猛はな、ここだよ』

マスターの藤兵衛は新聞記事を滝に見せて、ある記事に指を差した。それは、東洋原子力研究所の守衛2名が殺害された事件の記事であった。

東洋原子力研究所の周辺を、何度も回っている黄色い車があった。滝和也は本郷猛の指示で、研究所の周囲を見張っていたのだ。怪しい黄色い車を追いかけていた滝は、大きな屋敷にたどり着く。滝は軽い身のこなしで正面の門を飛び越えると、屋敷内へ潜入した。
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ある部屋に入ると、白い布をかぶった彫刻があった。滝は一つ一つ布を剥ぎ取ると、そこには気味の悪い姿の彫刻像が立っていた。
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サラセニアン、サソリ男、コウモリ男、蜂女、クモ男、ヤモゲラス、カメレオン男、カマキリ男、ゲバコンドルそしてコブラ男。やがて滝は、この家の主人・野本に見つかってしまう。野本は滝を帰らせてしまうが、帰ったあとで怪人達が文句を言うのだった。

だが、リーダーである野本ことトカゲロンは言う。
『お前達は、かつて仮面ライダーに痛い目にあった負け犬だ。このトカゲロン様に任せておけ!フフフフ』
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トカゲロンは、滝を襲って仮面ライダーをおびき寄せた。サイクロン号でやってきた仮面ライダーに、怪人トカゲロンは直径1メートル程もある巨大な岩を、三つ四つと軽々キックして、ライダーにぶつけてきた。

『受けてみろ、トカゲロンのシュートを!』
次々と飛んで来る巨大岩石を浴びて、ついにライダーは崖下へ転落、滝とルリ子の目の前で立てなくなり、敗北してしまうのだった。
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滝和也もトカゲロンの攻撃を受けて入院し、新妻の看病を受けていた。
『仮面ライダーが負けた。これからどうしたらいいか・・・』

その頃、ライダーはひとりトカゲロンの攻撃を破る必殺技を編み出すべく、自分を鍛えていた。そこに立花藤兵衛が合流した。
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『いつかこの山で、一流レーサーになるためのトレーニングをしたな。もう一度、あの時の苦労をやろう!』
『オレは必ず、トカゲロンのシュートを破ってみせる!』

藤兵衛は崖上から巨大な岩を投げて、それをライダーが身体で受ける特訓が始まった。そうして編み出したのが、電光ライダーキックだ。空中で身体を何度も回転させ、そのエネルギーをキックに集中させる技であった。

怪人トカゲロンを倒す算段がついた。藤兵衛は滝にそのことを伝えようと病室へ行ってみるが、ベッドはカラであった。ベッドの下に手帳が落ちていた。それは滝和也の身分証明書であった。滝は、FBI特命捜査官なのだ。(それでアイツは、事件に首を突っ込みたがったのか・・・)

滝が野本の屋敷へ再び潜入した時、トカゲロンと10人の再生怪人達は、原子力研究所へ向かったあとだった。戦闘員達に襲われながら、ショッカー首領からそのことを告げられた滝は、現れたライダーに言った。

『ライダー。奴らは原子力研究所を襲って、放射能で東京を攻撃するつもりだ、早く!』

その頃、トカゲロンはバーリア破壊ボールを蹴って、研究所を破壊しようとしていた。とっさに、サイクロン号でボールにアタックしたライダー。ボールはふたたびトカゲロンの手元に戻り、10人の再生怪人達が集合していた。
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『俺に勝てないお前が、11対1で勝てるか?』
だが、次々と再生怪人達を倒していくライダー。トカゲロンのバーリア破壊ボールが、ライダーを狙った。

『必殺シュートだ!』
『電光ライダーキック!』
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とっさにジャンプしたライダーは、回転力をキックに込めてバーリア破壊ボールを蹴り返した。トカゲロンは蹴り返されたボールを腹部にもろに受け、大爆発してしまうのだった。
『勝った!ライダーキックの勝利だ』

11体の怪人すべてを倒したライダーを見送るルリ子と藤兵衛、滝。
『偉いわ。自分の命を捨ててまで、人の為に闘っているのね』
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『そう。自分のことばかり考えていちゃ、本当に平和で幸せな世の中にはならないからな。彼はそのために戦っているんだ』
仮面ライダーの正体を知る立花藤兵衛は、その後ろ姿を見送りながら、そう相槌を打つのだった。(終わり)


【次週から始まる、仮面ライダー新シリーズ。装いも新たに、興味抜群、スリル、アクション。次週仮面ライダー「魔人サボテグロンの襲来」にご期待ください】
★★★★★★★★★★★★
本郷猛役の藤岡弘氏が怪我を負ったため、第9話(コブラ男)では藤岡氏の映像はあるモノの、アフレコが出来ない状態で別人が声を充てている。

滝和也が出てくる第11話(ゲバコンドル)では、藤岡氏の映像は過去のモノを少し使っただけで一切出て来ず、変身後のライダーが滝や仲間と共に活躍するストーリーになっている。

本郷の代わりに緑川ルリ子がバイクに乗って滝と共に活躍するのだが、フルフェイスのヘルメットではないため、ルリ子(女性)でないことがバレバレである(笑)。

一文字隼人が出現するまで、苦しいながら頑張っているスタッフ達の様子がよく分かる。第14話から新シリーズと銘打って、一文字ライダーが颯爽と登場することになる。



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