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仮面ライダーストロンガー 6 [ライダーストロンガー・ドラマ]

第25話《死ぬな!電気椅子の城茂》
原作;石ノ森章太郎
脚本;鈴木生朗
企画;平山 亨 阿部征司
技斗;岡田 勝
監督;山崎大助

〖奇械人アルマジロン〗
〖奇械人デッドライオン〗登場

【前回までの話は・・・百目タイタンが敗れ、ストロンガーを倒すのは自分しかいないと自負するジェネラル・シャドウは、自分の知らないところで奇械人ハサミガニが動いていることを知った。次期大幹部の座に就いたと思っていたシャドウは、そのことで大首領に不信感を抱き、大首領に訴えた。すると、ブラックサタンの直系でないことを理由に、大首領に信頼されていないことをシャドウは知る。しかも、次期大幹部になる者を大首領が呼び寄せたことを知り、シャドウはブラックサタンを裏切る決意を固める・・・】


◆ついに、ブラックサタン最高幹部のデッドライオンが、日本に着任した。アジトでデッドライオンと対面したジェネラル・シャドウは、自分こそがストロンガーを倒す者だと言って、敵意を見せるのだった。
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『タイタンが情けなく敗れたあと、ストロンガーを倒すのはこの俺の役目だ!』
『自惚れるな!お前が当てにならんから、俺が乗り出したのだ。ストロンガーを倒すのは、ブラックサタン直系の最高幹部、俺以外にはない!』

『それは大首領の意志か?』
『これを見ろ!ブラックサタンの中で唯一人、大首領に信頼される者に授けられるペンダントだ!これを持つ者だけが、大首領に近づくことが許されるのだ。お前は所詮、雇われ者にすぎんのだ!』
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『おのれ、大首領め!俺を散々おだてて、利用しておきながら・・・』
『黙れ!大首領に反逆するような言葉遣いは、許さん!』

「とっとと出て行け!」と言われたシャドウは、怒りの余りデッドライオンに腰のサーベルを突き刺そうとする。すると、デッドライオンの部下、奇械人アルマジロンが現れて、シャドウに襲いかかるのだった。

アルマジロンの硬い背中は、シャドウのサーベルも通じない。2対1の対決となり、危険を察知したシャドウは、トランプをばらまいて姿を消すのだった。
『デッドライオン!オレはこのことを忘れんぞ!いずれ後悔する時が来ると、大首領に伝えろ!』

栃木県那須のホテルに宿泊している三人。朝方出かけた城茂の行方を追って、立花藤兵衛と岬ゆり子はホテルを出たところ、那須岳の火口から吹き上がる煙の様子がおかしいことに気付いた。

二人はロープウェイに乗り、火口付近に向かおうとして、頂上の駅を降りたところで奇械人アルマジロンに襲撃されてしまう。

タックルに変身したユリ子だが、かなう相手ではない。一方、有料道路を走行していて、那須岳の噴火の煙のおかしな様子に気付いた城茂も火口に向かって走っていた。

アルマジロンと戦っているタックルの元に、間に合った茂。
『ヘンシン ストロンガー!』

アルマジロンとストロンガーが戦っている間に、ロープウェイで下山する藤兵衛とユリ子。ところが、ゴンドラが頂上と地上の中間あたりに来たあたりで、ゴンドラが激しく揺れ出した。ロープを支える鉄塔の上に奇械人デッドライオンが立っていて、激しくロープを叩いて切断しようとしていた。
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『俺から逃げることは出来んのだ!』

一方、ストロンガーとアルマジロンの戦いは、一進一退。決着が着かぬまま、アルマジロンは退散していった。ホテルに戻ってきた茂は、二人がまだ帰っていないことをフロントで知った。しかも、城茂に手紙が届いているという。

それは、立花藤兵衛と岬ユリ子に会いたければ、ホテルのディナーショウに今夜来るようにという、ブラックサタンからの招待状であった。ディナーショウの会場に入り、ボーイに誘導されて2階の観覧席に座った城茂。

軽快な太鼓の音でポリネシアンショウが始まり、しばらくすると、舞台の中央に赤い布と黄色い布で覆われた何かが置かれた。音楽が止み舞台が暗くなると、スポットライトが赤と黄色の布に当たった。布が取られると、そこにはユリ子と藤兵衛がいた。

『茂!』
『助けてくれ!』
『ユリ子!おやっさん!』

次の瞬間、城茂の座っていたイスが電気椅子に変わっていた。気が付くと、両手首と胸はそれぞれ鉄製バンドで固定され、城茂は全く動けない。
『城茂。とうとうワナにはまったな!』

後ろでほくそ笑んでいたのは、奇械人アルマジロンであった。だが茂は、フロントでブラックサタンの招待状を読んでいる時、これは敵のアジトへ潜入できるチャンスだと思っていたのである。

那須岳の火口に作ったアジトへ運ばれた茂は、そこで最高幹部デッドライオンと対面した。
『城茂。あんな簡単なワナに引っかかったのか・・・フフフ』
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デッドライオンとアルマジロンに囲まれて、イスに座らされたまま城茂は処刑されようとしていた。余裕があるのか、デッドライオンは茂の両手袋を戦闘員に外させ、「変身できるものならしてみろ」と言う。アルマジロンに命令して、スイッチを入れさせたデッドライオン。

今、茂が座っているイスは、電気椅子では無く電気パワーを吸い取るイスであった。メモリの針がゼロを指してしまったら、茂は戦闘員と戦うこともできぬほどの弱い身体になってしまうのだ。デッドライオンがイスの説明をしている間、茂はこのピンチを切り抜ける方法を考えていた。

デッドライオンは、捕まえてある藤兵衛とユリ子を、戦闘員にこの部屋へ連れて来させた。縛られたまま座った藤兵衛とユリ子の目の前で、電気パワーを吸い取られて立つこともできない城茂の姿を、見せようというのだ。

部屋中を見回しながら、茂は助かるためのヒントを探した。すると、部屋に敷かれた赤いカーペットの先に、花瓶に活けられた花が目に入った。藤兵衛もユリ子も落胆して暴れる元気すらない様子だった。

(あの花瓶の中には、水がいっぱい入っているはずだ。花瓶を倒して中の水がこぼれてくれれば、何とかなるのだが・・・)

茂は、水で濡れたこのイスの配線にアースして、電流を自分の体に逆流させてエネルギーを得ようと考えた。問題は、花瓶をどうやって倒すかだ。

『おやっさん。もし俺が死んだら、あの花瓶の花を飾ってくれ。頼む!』
『城茂が死に際に花を望むとは、まるで娘っ子だな・・・ハハハ』

デッドライオンには、この会話の意味するところが解ってはいない。だが藤兵衛は、茂の頼みを聞いてピンときた。(花瓶の花?そうか、花瓶の水を利用する気だな・・・)

藤兵衛はユリ子に合図を送り、奇械人たちに怪しまれない様にふたりでカーペットを少しずつ手前に引っ張った。ある程度まで引き寄せたら、思い切り引っ張って花瓶を倒す作戦だ。

急げ、メモリの針はあと少しでゼロを指す。藤兵衛が思い切りカーペットを引っ張ると、花瓶が倒れて水がこぼれた。配線がショートして火花が散り、イスも配電盤も火花を散らして室内が混乱しているうちに、茂はイスから立ち上がって藤兵衛とユリ子を助けた。

『さぁ、もう大丈夫だ。早く逃げろ!』
茂は、すぐにライダーストロンガーに変身した。デッドライオン、アルマジロン対ストロンガーの対決。戦いの中で、ストロンガーの手に引っかかる物があった。
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デッドライオンが首から下げていたペンダントだ。
『それを返せ、ストロンガー!』
『何?これがそれほど大事か!』

デッドライオンは、必死にペンダントを取り戻そうとストロンガーに襲いかかるが、ストロンガーにかわされて奪い返すことが出来ずにいた。突然ペンダントが点滅を始め、デッドライオンに大首領からの指令が届いた。

(緊急事態発生。シャドウが反乱を起こした。最高幹部は直ちに大首領のもとへ出頭せよ)
『ペンダントは、必ず取り返すぞ!』

デッドライオンはそう言って、姿を消した。だが、アルマジロンとの戦いは続く。アルマジロンの背中は甲羅の様に硬いが、腹部は柔らかい。ストロンガー電キックが腹部を直撃して、アルマジロンは大爆発して死んだ。

アジトでは、ジェネラル・シャドウがほくそ笑んでいた。
『あのペンダントが、ストロンガーの手に入ったとは愉快だ。いずれストロンガーは大首領と対決し、どちらかが倒れる。まさに俺の狙い通りではないか。ウフフフフ・・・』
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一方、デッドライオンは、ペンダントをストロンガーに奪われた事を大首領に報告し、詫びていた。
『あのペンダントには、ブラックサタンの最高機密が秘められている。何者を犠牲にしても取り戻すのだ!』

遂に、ブラックサタンとの最終決戦が近づいている予感がする城茂だった。(つづく)


★★★★★★★★★★★★
電気椅子の部屋に、なぜ花瓶に活けた花があったのか、謎だ。ブラックサタンと花瓶に活けた花、全く結びつかないのだが(笑)



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