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超人バロム・1 (7) [バロム1・ドラマ]

第21話《悪魔シリーズ/魔人クチビルゲがバロム・1を食う!》を取り上げます。

原作;さいとうたかを さいとう・プロ
脚本;滝沢真理
企画;平山 亨・佐野寿七
音楽;菊池俊輔
監督;田口勝彦
バロム1アクション;大野剣友会(中村文弥・大杉雄太郎・中屋敷鉄也)


◆松五郎たちが住む町の町内会では、夏になると町のこども会の恒例行事である肝試し大会が行なわれる。目的地に置いてあるワッペンを取ってくれば、それが証拠になる。掛け時計の鐘が午後11時の鐘をならした。

松五郎宅に集まったこども会のメンバーから、今年はコウタとチャコの兄妹が最初に行くことになった。
『さぁ、これだぞ。下っ腹に力を入れて、行ってこい!』

松五郎に促され、ふたりは懐中電灯を持ち、町に一つしかない墓地へ向かって出発した。途中で、酔っ払いが電話ボックスの前で倒れているの見た小1のチャコが驚いて叫んだ。

『あっ、人が死んでる!』
『なぁんだ、酔っ払いじゃないか・・・』

小4の兄は、妹よりも冷静だ。怖がる妹をなだめながら、墓地内のある場所に置いてあるワッペンを無事ゲットしたコウタ。帰り路、さっきの電話ボックスにさしかかろうとした時、男の叫び声を聞いた二人。

近くの竹やぶに隠れていた二人が見たものは、巨大なクチビルが男性を食べているところだった。頭から丸飲みしたくちびるの化け物は、すべて飲み込むと、カバンと服と靴を吐き捨てて、その場を去っていった。

その一部始終を見てしまったコウタは、怪物がどこへ行くのかを確かめようと、チャコを連れてあとを追って行った。クチビルの化け物、魔人クチビルゲは、ある洋館に入っていくのを見たコウタはチャコを連れて後から入っていく。

部屋の中でクチビルゲを見失うコウタ。だが、クチビルゲは、ふたりが追ってくることを知っていた。今度は二人の前に姿を現すクチビルゲ。
『よく来たな、小僧ども・・・逃がさんぞ』

一方、松五郎の家で、松五郎と一緒に健太郎と猛も二人を待っていた。だが、午前1時になっても戻って来ない二人を心配していた。
『おかしいぞ、こんなに(時間が)かかるなんて』・・・

コウタはチャコを連れて、街中を逃げていた。階段につまずいたチャコを助けようとして、ふたりはクチビルゲに捕まりそうになってしまう。
『待て!・・・私が相手だ!ドルゲ魔人』

クチビルゲは、小さなチャコを連れて逃げて行く。暗闇に紛れてアントマン達がバロムワンを襲ってくる。暗くて相手がよく見えないバロムワンは、ボップをサーチライトのように光らせて、明かりの中でアントマン達を倒す。

だが、その間にチャコとコウタは捕らわれて、クチビルゲと共に消えていた。地底では、魔人ドルゲが次の指令をクチビルゲに出していた。

『ルロロロロ・・・食欲の化身クチビルゲよ、(子供達を食べずに)よく我慢した。お前にとって一番うまいバロムワンの心臓を食うためには、ワナをしかけておびき寄せるのだ。クチビルゲよ、お前はしばらく絶食して、バロムワンの心臓を食い破る力を付けなければならない。わかったか・・・』

巨大なクチビルが、よだれを流していた。
『食いたい・・・早くバロムワンの心臓を・・・』

コウタは目覚めると、天地探偵事務所のベッドの上にいた。そこは、天地大五郎という私立探偵の自宅だった。倒れていたコウタを運んで来たという。コウタはお礼を言うと、チャコを探すために、昨夜クチビルゲが逃げ込んだ洋館へ行くと言って、外へ出て行った。

一方、松五郎と健太郎と猛は、朝から行方不明のコウタとチャコを探していたが、洋館の前を通った時に、そこでコウタを見かけるのだった。

『そこで、なにやってんだよ!』
『ここで、チャコが連れ去られたんだ・・・』

天地大五郎があとから現れ、5人は洋館の中へ入ってみることにした。洋館の中で、猛が壁掛けの絵をずらした時、ボタンを見つけた。それを押すと、松五郎が立っている辺りの床が抜けて、地下道に落ちた。

4人は順番に地下道へ入っていくと、天地探偵と猛、松五郎と健太郎、コウタに別れて、探すことにした。これはワナであった。暗闇の中、天地探偵の姿を見失った猛は、アントマンとクチビルゲに襲われてしまう。松五郎達もアントマンに襲われ、危機一髪。

猛はボップを投げて健太郎に知らせると、ふたりは空中へジャンプして、バロムクロスをした。バロムワン登場!天地探偵は、実はクチビルゲの化身であった。それを見破ったバロムワンだったが、コウタとチャコは依然クチビルゲに人質にされたままであった。

ビルの屋上にふたりはロープで縛られたまま、人質になっている。助けを呼ぶ声で二人を見つけたバロムワンは二人のいる屋上に降り立つが、そこで待っていたのは、クチビルゲのワナであった。

『降参しないと、この二人を食うぞ!』
『どこまでも卑怯なヤツ!』

ボップを捨てさせられ、飛び道具が無くなったバロムワン。クチビルゲはその鉄の爪の生えた右手で、バロムワンの左胸の心臓をつかむ。
『うう・・・』

アントマン達に手足を押さえられ、身動き出来ないバロムワンの心臓をつかみ取ろうとするクチビルゲ。
『まだ、負けるわけにはいかない・・・』

クチビルゲはバロムワンの心臓をつかみそこない、弾き飛ばされてしまう。バロムワンの胸の厚いプロテクターが、心臓を守ってくれたのだ。

チャコとコウタを助けたバロムワンは、ふたりを安全な場所に逃がすと、クチビルゲと一騎打ちをする。別のビルの屋上へ飛んだクチビルゲを追いかけ、蹴り飛ばして屋上から地上へ落下させてしまった。

バロムワンの頭部をクチビルゲが丸飲みしようとしたため、バロムワンは脱出するためにアッパーカット・パンチをお見舞いした。そして相手との距離を取って、今度は必殺のバロム爆弾パンチでとどめを刺すのであった。クチビルゲはビルから転落して、大爆発してしまう。

コウタとチャコの幼い兄妹を無事に救ったバロムワンは、マッハロッドにふたりを乗せて、松五郎のいる所まで届けたあと、去っていくのであった。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
コウタ役は、新マンで次郎役を演じた川口英樹氏。天地大五郎探偵役に、悪魔くんのメフィスト役を演じた吉田義夫氏がゲスト出演。



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コメント 2

いっぷく

クチビルゲはクチビルのバケモノなんですね。
巨大なクチビルの姿を想像しましたが
手があるということは、アタマの部分が
クチビルの形なのでしょうか。
by いっぷく (2016-09-30 21:57) 

レインボーゴブリンズ

いつもありがとうございます。バロムワンの後半から、人体の一部分をデフォルメした魔人(悪魔シリーズと銘打って言います)が、多数登場します。脳、手のひら、髪の毛、首、骨など。おっしゃる通り、頭部に当たる部分が巨大なクチビルになっている魔人が、クチビルゲです。
by レインボーゴブリンズ (2016-09-30 23:02) 

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