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レッドバロン(24)【宇宙鉄面党編】 [レッドバロン/ギラスQ編]

◎今回は、第37話『宇宙から来た父の手紙』を取り上げます。

脚本;上原正三
音楽;ボブ佐久間
原案;渡辺一彦・斎藤汎司(日本テレビ) 
特撮撮影;大岡新一
監督;鈴木 清

《ディモスZ》 登場


◆レッドバロンを仮想鉄面党ロボットに見立てて、SSIは特別訓練を富士山ろくで行っていた。三神博士はバイクで、マリはアイアンホークで、哲也はジープで、それぞれレッドバロンの攻撃をかわしながら実戦さながらの激しさで反撃をしていた。

そのさなか、宇宙鉄面党ロボット・ディモスZが出現し、訓練は実戦へと変わった。だが、レッドバロンが戦闘態勢に入ると、ディモスZはまぼろしの如く姿を消してしまった。

再び出現したディモスZは、レッドバロンに襲いかかってきた。敵ロボットが振り上げたこぶしがレッドバロンに当たり、大きな衝撃を感じた紅健。
『幽霊じゃないのか!』

さっきは何もせずに消えたので、実体の無いホログラフか蜃気楼だと思っていたのだが、敵は意表をついて攻めてきた。レッドバロンに搭乗した健はバロンパンチを繰り出したが、ディモスZは姿を消してしまった。

そしてレッドバロンの後方へ現れると、顔面が替わってガトリング砲のような連射砲がたくさん並んだ顔面が現れた。顔面の射撃口から雨の様に降り注ぐ弾丸にレッドバロンは何もできず、ただ銃弾を受けるしかなかった。

レッドバロンが態勢を立て直すと、ディモスZはまた姿を消してしまう。そしてレッドバロンの後ろ側に出現すると、今度は冷凍液を吐き出す顔面に変わっていた。

後ろを振り返るまでのわずかな間に、レッドバロンに冷凍液を吹きかけていくディモスZ。背中が真っ白になりながら、レッドバロンは振り返ってディモスZを捕えようとする。だがディモスZはレッドバロンと顔が合いそうになるとすぐ姿を消して、死角になる後ろへ回って姿を現すのだった。

この様子を見ていた三神博士は、ドリルアローを呼ぶように提案した。リモートコンロトールでドリルアローを呼ぶ紅健。そうこうしているうちに、レッドバロンは低温のために操作不能に陥ってしまう。
『レッドバロン操作不能!』

哲也が気転を効かせて、持っていたバズーカ砲をレッドバロンの足元に撃って爆発させた。レッドバロンは炎に包まれてしまうが、これで温度が上昇して氷漬けから脱出できるにちがいない。
『氷が溶けるまで、時間をかせぐんだ!』

三神博士の指示で、マリと哲也はディモスZを攻撃しながら撤退していく。こうして敵の目をレッドバロンから引き離し、時間をかせごうという策であった。思惑通り、マリと哲也に攻撃を始めるディモスZ。

その間にも炎の熱は氷を溶かし、レッドバロンの機能は回復していった。
『シメタ!』

凍結が溶解して動けるようになったレッドバロンは、両肩にドリルアローを装着してタイミングを待った。
『今だ、ドリルアロー発射!』

だが、ドリルアローがディモスZに命中し爆発するのと同じタイミングで、ディモスZは消えてしまった。手ごたえは十分にあった・・・そう思う健。

『博士。一体どんな仕掛けになっているんでしょうか?』
『私にも解からん・・・』

その時、空から何かがパラシュートで落ちてくるのを見つけたマリ。近くへ寄って、放射能反応や火薬反応が無い事を確認したマリ。それは長さ1メートルほどの宇宙ロケットらしかった。哲也がロケットの表面に書かれた文字を読んで、みんなは驚いた。

『紅健殿、紅健太郎』
『紅健太郎って、健のお父さんじゃない!?』

そのロケットを基地へ持ち帰って調査してみると、中には紅健の父が愛用していたパイプと赤ん坊の健を抱いた父の写真が入っていた。筒の中には手紙が入っていた。設計図を描くための透明な板に、それは書かれていた。

『突然の宇宙からの便りに、さぞ驚いたことだろう。私は今、火星でこの便りを書いている。監視の目が厳しく、この郵便ロケットも実験用ロケットに紛らわせて打ちあげるしかないのだ・・・』

手紙の内容は、デビラーに捕らえられた父と母は死刑に処せられたが、気が付くと父の健太郎は火星基地に連れてこられ、地球攻撃用ロボットの設計をやらされているという。宇宙を飛べるようになったレッドバロンで、どうか助けに来てほしいという内容であった。

同封されているマイクロフィルムには、隠し撮りした火星基地の様子が映っており、父の姿もそのフィルムの中に映っていた。それは健の記憶の中にある父の顔であった。だが、これは宇宙鉄面党の陰謀かもしれない。迂闊に信じるわけにはいかない。

紅健は、レッドバロンで火星へ行くことを、三神博士に懇願した。
『博士、俺を火星へ行かせてください。お願いします!』
『まず無理だな・・・』

『どうしてですか!』
『月へ行くのとはわけが違うんだ。火星までの距離は何億キロとある。今のレッドバロンの構造では、片道分の燃料しか積むことが出来ないんだ』

『かまいません。行かせてください!』
『帰れないと分っていて、行かせるわけにはいかん!』

『会いたいんです、父に!』
『・・・』

『父を見殺しにしろというんですか!』
『火星は宇宙鉄面党の本拠地だ。飛び込んでいって戻れなければ、どうなるか分るだろう!』

『じゃあ、どうしろというんですか!』
『俺にもわからん・・・ただ、レッドバロンは我々人類の守り神であることだけは忘れないでほしい・・・』

個人的な感情に流されて、人類の滅亡を招くような勝手な行動は慎んでほしいと、三神博士は言うのだ。それを聞いた健は、何も言えなくなってしまった。

マリの気持ちも、三神博士と同じだ。父を思う健の気持ちは十分解るが、帰って来られないと分かっている旅に、行かせることには絶対反対だった。

鉄面党火星基地から飛んで来た宇宙ロケットを三神博士が分解していたところ、ロケットの推進力にビームストーンが使われていることが判明した。

ビームストーンは太陽光線を光子エネルギーに変えてしまう石なので、永久に宇宙空間を飛び続けることが出来るのである。

これが火星のどこかにあるならば、紅健を火星に行かせてもいいと三神博士は考えた。帰りは火星のビームストーンを使って、帰ってくればいいからだ。ただし、探しださねばならない手間はあるが。

スペースウィングスに補助タンクを積んで、火星までギリギリの燃料でレッドバロンは今飛び立とうとしていた。三神博士の発案で新兵器レインボーショットを装備したレッドバロン。

こうしてレッドバロンは、月へ行くよりも150倍遠い火星までの長旅に出発した。
『ファイトレバー オン!』

流星群を新兵器レインボーショットで撃破して、順調に飛行していたレッドバロンは、突然得体の知れない力に襲われて、操縦不能に陥ってしまう・・・。 (つづく)


★★★★★★★★★★★★
いよいよレッドバロンは、話が佳境に入っていきます。火星の本拠地へ殴り込みをかける紅健。父との再会は果たしてなるのか?!



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