SSブログ

マグマ大使(10-2) [マグマ大使・ドラマ3]

今回は、第50話『くたばれ!宇宙カビ怪獣キンドラ』を取りあげます。 

 原作:手塚治虫 
 音楽;山本直純
 脚本;高久 進
 特撮演出;堺 武夫
 特撮美術;入江義夫
 特殊造形;開米栄三
 監督;船床定男

〖再生怪獣 キンドラ〗登場

【前回までの話は・・・
ゴアは、アンドロメダ3号にオレンジ色の宇宙カビを付着させて制御不能にし、ロケットを救助にきたマグマ大使に地球まで運ばせてしまう。宇宙カビは、人食いどころか全てのモノを食べ尽くす恐ろしいカビであり、宇宙カビから発生した怪獣キンドラは、オレンジ色の宇宙カビを口から吐き出す。マグマもガムもキンドラと戦っているさなかに、宇宙カビを身体に浴びてしまうのだった・・・】


◆キンドラの出現を知り、アースの命令で火山島を出撃していくマグマ大使。マグマはキンドラの吐くオレンジ色の宇宙カビを浴びながらも、熱線砲でキンドラの左手を吹き飛ばす。

だが、トカゲの尻尾を切っても生えてくるように、怪獣キンドラの身体もすぐに再生する能力があった。マグマに破壊された左手の傷口にオレンジ光線を吐いてしばらくすると、その傷口から新しい皮膚の左手が立ちどころに生えてくるのだった。

再生怪獣に対し、マグマは大技・ジェット気流でキンドラを吹き飛ばしてバラバラにしてしまおうとする。だが、上空の円盤からその様子をみていたゴアは、ジェット気流の威力を知るだけに、急いでキンドラに逃げるよう命令するのだった。

キンドラは自分の身体を爆発させて、マグマの前から姿を消した。キンドラを逃がしたマグマは、火山島に帰ってその様子をアースに報告した。

・キンドラは手足を切ってもすぐに生えてくる再生怪獣であること
・危険が迫ると自分の身体を爆発させて逃げること
・宇宙カビが体内に充満しているために、身体を再生できるらしいこと

マグマにとってジェット気流は、死を覚悟して行う技であった。だからこれ以上ジェット気流を使うことは、アースが許さなかった。しかし、他にキンドラを倒す良い方法があるのだろうか・・・。

その頃、宇宙カビに感染した患者たちを取材していた村上とマモルは、興味深い話を聞き込んでいた。それは亡くなった患者の中に、ジュータンのように広がるオレンジ色の宇宙カビの中に咲く、緑色の花を見た者がいるという話であった。それはどういうことなのか。

すべてを食い尽くす宇宙カビの通ったあとに、一木一草生えてはいないはずなのだ。その話は、亡くなった数名の患者がしていたということから、患者が死ぬ間際に見た幻ではないかと海老名隊長は思った。

だが、記者としての勘が働く村上は、その話にとても興味を持つのだった。そんな時、村上達の前に現れたガムの母・モル。

『皆さん、アース様からの言付けがあります。キンドラ星には宇宙カビに対応するもう一つのカビがあるに違いない。アンドロメダ3号によって地球に運ばれてきたものの、地球環境に馴染めずに繁殖が遅いのではないか、というお話です』

亡くなった患者たちが見たという緑色の花は、宇宙カビに対応するカビなのかもしれない。マモルは、ガムに乗って上空から緑色の花を探すのだが、どんな形をしているのかもわからず、簡単に見つかるはずもなかった。

一方、村上は病院を回り、入院中の宇宙カビ感染患者の中に「緑色の花」を見た者がいないか、探し回っていた。病室を何部屋か回ってみたが、一人も見つからない。患者は骨が見える程の重症で、痛みを何とかしてほしいと訴えるばかりだった。

そんな中に、「ヒカリガダニ」で緑色の花を見たという患者を発見する村上。だが話し終えると、その患者は息を引き取ってしまうのだった。「光が谷」は宇宙カビの汚染地帯になってしまっている。

だが、緑色の花を探せば患者たちの命が助かるのなら、ぜひ探しに行かねばならない。村上はマモルを車に乗せて、光が谷へと向かった。

橋の手前で検問をしているスクランブル隊たちに、「光が谷に行きたいので」と話す村上。
『これから先は、危険です・・・』

すぐそこまでオレンジ色の宇宙カビが迫っているという。仕方なく引き返すことにした村上とマモルは、光が谷の分校から町まで歩いていく、子供達と先生を見かける。疲れた様子の子供たちを、車に乗せることにした村上。

町に向かって車を走らせていると、突然飛び出してきた労務者風の男二人。車に乗せて欲しいとせがむが、定員は一杯だ。
『お前が降りればいいんだよ!』

村上とマモルを車から引きずり下ろし、スコップで村上に一撃を加えた労務者たちは、車を強奪して走り去ってしまう。

スクランブル隊が本部を置いているホテルでは、光が谷地区の避難が完了したという連絡を受けていた。海老名隊長は、光が谷地区へ向かった村上記者の行方を尋ねると、なんと行方不明であることが判明する。

夕暮れになる前に捜索しないと、救出が困難になる。村上記者の車を捜索していた部隊が、村上記者の車を盗難した労務者風の男2名を捕まえていた。

光が谷地区にまだいるかもしれない村上とマモルを、陽が暮れないうちにヘリコプターで捜索するスクランブル隊。

頭に大怪我をした村上は、歩くのもままならなかった。地図も無く、どこを歩いているのかも分からない村上とマモル。明るいうちに町まで逃げないと、助からないだろう。だが歩いている方角も分からず、ふたりは危険な光が谷地区のペンションに辿り付いてしまう。

陽が暮れて、オレンジ色の宇宙カビの輝きが窓ガラスにボーっと映っていた。遠くでチイチイとカビが鳴く声も聞こえている。ガムを呼ぼうとするマモルを、制止する村上。
『カビの中に着陸したら、ガム君もマグマ大使もやられてしまう』

怪我をしてもう動けない村上は、せめてマモルだけでも逃がそうと、マモルを無理やりドアの外へ追い出した。
『おまえだけ、先に逃げてくれ・・・パパの言うことを聞け!』

だが、マモルは父の元へ戻って来た。二人は覚悟を決めると、ペンション内の出来るだけ高い場所へ避難した。
『マモル・・・死ぬときは一緒だ』

2段ベッドで寝る村上とマモル。オレンジ色のカビがペンション裏まで迫っていた。だが、ペンション裏に咲いているのはたくさんの緑色の花だ!迫りくるオレンジ色のカビを、花びらから出す不思議な光で撃退する緑色の花たち。

翌朝、マモルはまず、父の姿を確認した。それからペンションの裏に行ってみると、緑の花がたくさん咲いていることをマモルは知った。
『パパ、緑の花だよ・・・僕たちは助かったんだ!』

村上に緑の花の存在を知らされた細菌研究所の博士は、早速分析して、その結果を博士から記者発表することになった。

『村上記者が命を賭けて発見した緑の花は、オレンジカビに対抗する外宇宙から来たカビの生育したものと判明いたしました・・・このカビを培養させて、オレンジカビを全滅させます。しかも、このカビは人体に無害です!』

人間に緑カビの存在を知られてしまったゴアは、最後の手段として、キンドラの体内のすべてのオレンジカビをばらまく計画を立てる。出現したキンドラに対し、マグマ大使はロケットになって、オレンジカビを退治する緑カビをキンドラの体全体に吹き付けていった。

オレンジカビの威力が弱ったのか、身体を硬直させて動かなくなったキンドラは、マグマとガムの熱線砲を受けて大爆発してしまう。

ロケットのガムとマグマは、オレンジカビに覆われた蔵王山全体に緑カビをまいて、オレンジカビを完全に駆逐するのだった。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
キンドラ・後編でも、大平透氏は緑カビについて解説する博士役で、記者発表する姿が映っています。



スポンサーリンク



nice!(25)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ

nice! 25

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。