マグマ大使(8-2) [マグマ大使・ドラマ3]
今回は、第44話『マグマの使命』を取りあげます。
原作:手塚治虫
音楽;山本直純
脚本;内山順一朗
監督;船床定男
特撮演出;堺 武夫
特撮美術;入江義夫
特殊造形;開米栄三
〖マグネット怪獣ジギラ〗登場
【前回までの話は・・・
本拠地ゴアラ遊星に戻ったゴアは、新たな宇宙怪獣たちに号令をかけて地球粉砕の準備を進めていた。遠隔の地にいても、部下のガベルと怪獣ジギラを地球に残し、ゴアの地球攻撃は止まるところを知らない】
◆一方、スクランブル隊にも対ゴア用に開発したコバルト爆弾の準備が整っていた。だが海老名隊長は、それをゴアラ遊星まで運ぶ手段が無いことを嘆いた。
だが、マモルの気転で、ロケットになったマグマ大使にコバルト爆弾を積んで、ゴアラ遊星を攻撃すると言う秘策を思いつく。今、コバルト爆弾を積んだロケット・マグマが、スクランブル隊が突き止めたゴアラ遊星へ向かって、飛行していた。
ガベルは、このスクランブル隊の行動を察知し、ゴアに報告するのであった。
『ゴア様大変です。マグマがたった今、コバルト爆弾を積んで、ゴアラ遊星目がけて飛び立ちました』
『ばかな!人間たちになぜここが分かったのだ!』
そこまでの情報をつかんでいないガベルに、大至急調査を命令するゴア。姿を消すことができるガベルは、うまくスクランブル隊本部に潜入した。廊下を歩く隊員を一人殺して乗り移ろうとしたその時、ガムとマモルに発見されてしまう。
3人は格闘になり、ガムの熱線砲がガベルの顔面に命中、マモルとガムによってガベルは捕虜にされてしまう。
『パパ、マグマ大使のことが、ゴアに感づかれたよ!』
『ゴアの手下らしいんです』
マモルが血相変えて、本部長室にいる村上達に報告した。あとからガムが、衰弱しているガベルの腕をねじ上げて連れてきた。だがガベルは勘弁したのか、急にガムの手を振り払うと、自分の顔をのっぺらぼうに戻してから、自害してしまうのだった。
ガベルからの報告で警戒していたゴアは、飛んで来るマグマを発見すると、隕石の雨を降らせるよう人間モドキに指令をした。燃えながら飛んで来る隕石群がロケット・マグマを襲い、まるで隕石の川を泳いでいるかのように、マグマの身体は熱で燃え上がったようになってしまう。
だが、隕石群から抜けだしたマグマは、高速回転しながら飛ぶ、捨て身のジェット気流でこのピンチを切り抜けると、ゴアラ遊星目がけて2個のコバルト爆弾を撃ち込んで去って行った。
ゴアラ遊星は大爆発して火だるまにり、宇宙の果てへ飛んで行くようにみえた。歓声が上がるスクランブル隊の本部長室。レーダーがその様子を捉えていて、ゴアラ遊星が火だるまになって漂流していく様子が刻々と伝わってくる。
一同はジュースで乾杯をした。
『勝利の味は、格別ですね!』
ガムが思わず口にした言葉でみんなが笑い、ゴアを倒した喜びを噛みしめていた。
使命を終えて地球に戻ってきたマグマ大使の目の前に、倒したはずのゴアが円盤に乗って現れた。
『マグマ!』
『ゴア、生きていたのか!!』
ゴアは死んだはずなのに、怪獣ジギラが突然姿を現して暴れ出し、空を見上げながら吠えていた。ジギラは、ただ吠えているわけではない。強力な磁力線を空に向かって放っているのだった。
スクランブル隊本部のレーダースクリーンを監視していた係官が、突如異常を発見した。
『ゴアラ遊星の軌道が変わっています。このままでは、地球に衝突する可能性があります』
怪獣ジギラの出す磁力が、巨大な燃える火球となったゴアラ遊星を引きつけているのだ。このままでは、遠からず地球はゴアラ遊星と激突してしまう。火山島では、アースとマグマ親子が協議をしていた。
『マグマ。ゴアラ遊星が地球の軌道に入る前に、あのジギラを始末せねばならぬ』
『でもアース様。熱線砲で撃てば稲妻で遮られるし、ミサイル砲はマグネットに吸いつけられちゃうし・・・どう戦ったらいいんでしょうか?』
ジギラには、今あるマグマの武器が通用しないのだ。
『あるにはある。超高圧電流を用いて、ジギラの磁力源を破壊することじゃ。ジギラの心臓が磁力源じゃが、問題は超高圧電力じゃ。4千万ボルトは必要じゃ』
『アース様。私の身体には5千万ボルトの電力があります。私がジギラの身体に吸い付いて、その電力を出せば・・・』
アースは、マグマがそれをすれば、自身が感電する恐れがあるため危険だと言って許さない。
だが、マグマはアースに訴えるのだった。
『地球の崩壊を目前にして、こちらの都合だけ言っていて、いいのでしょうか!』
マグマ大使は、ゴアラ遊星の軌道が地球に入る前にジギラを倒すという、最後の作戦に命を賭ける。あと7分で地球の軌道に入るゴアラ遊星。東山付近にいるジギラに近づいていくマグマ大使。ジギラがツノの先から稲妻を発射した。
身体をひねってそれを避けると、マグマは一歩一歩ジギラに近づいていく。ジギラの頭部にある2本のツノ攻撃に気を付けながらジギラと組み合った瞬間、マグマの身体が放電して黄金色に輝いた。
ジギラは身体がしびれて、バタンと地響きを立てて倒れてしまう。そのまま死んだふりをしていたジギラ。マグマが背を向けた時にふたたび立ち上がり、2本のツノから稲妻を放電するジギラ。
だが、マグマも熱線砲で応戦し、空(くう)で火花を散らす二つの光線は、力の勝ったマグマの熱線砲がジギラのツノを破壊してしまう。破壊された時の風圧で吹き飛び倒れたジギラにすかさずミサイル砲を数発撃ち込み、マグマはとどめを刺した。
使命を果たすためには自分の死をもいとわないというマグマ大使の使命感が、地球を救ったのであった。ジギラの磁力に引きつけられ地球に向かって飛んでいたゴアラ遊星は、ジギラの死によって推進力を失い、大宇宙へと遠ざかって行くのだった。 (終わり)
★★★★★★★★★★★★
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原作:手塚治虫
音楽;山本直純
脚本;内山順一朗
監督;船床定男
特撮演出;堺 武夫
特撮美術;入江義夫
特殊造形;開米栄三
〖マグネット怪獣ジギラ〗登場
【前回までの話は・・・
本拠地ゴアラ遊星に戻ったゴアは、新たな宇宙怪獣たちに号令をかけて地球粉砕の準備を進めていた。遠隔の地にいても、部下のガベルと怪獣ジギラを地球に残し、ゴアの地球攻撃は止まるところを知らない】
◆一方、スクランブル隊にも対ゴア用に開発したコバルト爆弾の準備が整っていた。だが海老名隊長は、それをゴアラ遊星まで運ぶ手段が無いことを嘆いた。
だが、マモルの気転で、ロケットになったマグマ大使にコバルト爆弾を積んで、ゴアラ遊星を攻撃すると言う秘策を思いつく。今、コバルト爆弾を積んだロケット・マグマが、スクランブル隊が突き止めたゴアラ遊星へ向かって、飛行していた。
ガベルは、このスクランブル隊の行動を察知し、ゴアに報告するのであった。
『ゴア様大変です。マグマがたった今、コバルト爆弾を積んで、ゴアラ遊星目がけて飛び立ちました』
『ばかな!人間たちになぜここが分かったのだ!』
そこまでの情報をつかんでいないガベルに、大至急調査を命令するゴア。姿を消すことができるガベルは、うまくスクランブル隊本部に潜入した。廊下を歩く隊員を一人殺して乗り移ろうとしたその時、ガムとマモルに発見されてしまう。
3人は格闘になり、ガムの熱線砲がガベルの顔面に命中、マモルとガムによってガベルは捕虜にされてしまう。
『パパ、マグマ大使のことが、ゴアに感づかれたよ!』
『ゴアの手下らしいんです』
マモルが血相変えて、本部長室にいる村上達に報告した。あとからガムが、衰弱しているガベルの腕をねじ上げて連れてきた。だがガベルは勘弁したのか、急にガムの手を振り払うと、自分の顔をのっぺらぼうに戻してから、自害してしまうのだった。
ガベルからの報告で警戒していたゴアは、飛んで来るマグマを発見すると、隕石の雨を降らせるよう人間モドキに指令をした。燃えながら飛んで来る隕石群がロケット・マグマを襲い、まるで隕石の川を泳いでいるかのように、マグマの身体は熱で燃え上がったようになってしまう。
だが、隕石群から抜けだしたマグマは、高速回転しながら飛ぶ、捨て身のジェット気流でこのピンチを切り抜けると、ゴアラ遊星目がけて2個のコバルト爆弾を撃ち込んで去って行った。
ゴアラ遊星は大爆発して火だるまにり、宇宙の果てへ飛んで行くようにみえた。歓声が上がるスクランブル隊の本部長室。レーダーがその様子を捉えていて、ゴアラ遊星が火だるまになって漂流していく様子が刻々と伝わってくる。
一同はジュースで乾杯をした。
『勝利の味は、格別ですね!』
ガムが思わず口にした言葉でみんなが笑い、ゴアを倒した喜びを噛みしめていた。
使命を終えて地球に戻ってきたマグマ大使の目の前に、倒したはずのゴアが円盤に乗って現れた。
『マグマ!』
『ゴア、生きていたのか!!』
ゴアは死んだはずなのに、怪獣ジギラが突然姿を現して暴れ出し、空を見上げながら吠えていた。ジギラは、ただ吠えているわけではない。強力な磁力線を空に向かって放っているのだった。
スクランブル隊本部のレーダースクリーンを監視していた係官が、突如異常を発見した。
『ゴアラ遊星の軌道が変わっています。このままでは、地球に衝突する可能性があります』
怪獣ジギラの出す磁力が、巨大な燃える火球となったゴアラ遊星を引きつけているのだ。このままでは、遠からず地球はゴアラ遊星と激突してしまう。火山島では、アースとマグマ親子が協議をしていた。
『マグマ。ゴアラ遊星が地球の軌道に入る前に、あのジギラを始末せねばならぬ』
『でもアース様。熱線砲で撃てば稲妻で遮られるし、ミサイル砲はマグネットに吸いつけられちゃうし・・・どう戦ったらいいんでしょうか?』
ジギラには、今あるマグマの武器が通用しないのだ。
『あるにはある。超高圧電流を用いて、ジギラの磁力源を破壊することじゃ。ジギラの心臓が磁力源じゃが、問題は超高圧電力じゃ。4千万ボルトは必要じゃ』
『アース様。私の身体には5千万ボルトの電力があります。私がジギラの身体に吸い付いて、その電力を出せば・・・』
アースは、マグマがそれをすれば、自身が感電する恐れがあるため危険だと言って許さない。
だが、マグマはアースに訴えるのだった。
『地球の崩壊を目前にして、こちらの都合だけ言っていて、いいのでしょうか!』
マグマ大使は、ゴアラ遊星の軌道が地球に入る前にジギラを倒すという、最後の作戦に命を賭ける。あと7分で地球の軌道に入るゴアラ遊星。東山付近にいるジギラに近づいていくマグマ大使。ジギラがツノの先から稲妻を発射した。
身体をひねってそれを避けると、マグマは一歩一歩ジギラに近づいていく。ジギラの頭部にある2本のツノ攻撃に気を付けながらジギラと組み合った瞬間、マグマの身体が放電して黄金色に輝いた。
ジギラは身体がしびれて、バタンと地響きを立てて倒れてしまう。そのまま死んだふりをしていたジギラ。マグマが背を向けた時にふたたび立ち上がり、2本のツノから稲妻を放電するジギラ。
だが、マグマも熱線砲で応戦し、空(くう)で火花を散らす二つの光線は、力の勝ったマグマの熱線砲がジギラのツノを破壊してしまう。破壊された時の風圧で吹き飛び倒れたジギラにすかさずミサイル砲を数発撃ち込み、マグマはとどめを刺した。
使命を果たすためには自分の死をもいとわないというマグマ大使の使命感が、地球を救ったのであった。ジギラの磁力に引きつけられ地球に向かって飛んでいたゴアラ遊星は、ジギラの死によって推進力を失い、大宇宙へと遠ざかって行くのだった。 (終わり)
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ご訪問とniceありがとうございます。
by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2016-05-27 23:19)