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仮面ライダードラマ6 終(一文字ライダー/死神博士編) [一文字ライダー・ドラマ]

仮面ライダー 一文字隼人は 改造人間である
彼を改造したショッカーは 世界征服を企む 悪の秘密結社である
仮面ライダーは人間の自由のために ショッカーと戦うのだ!

第52話《おれの名は怪鳥人ギルガラスだ!》
原作;石ノ森章太郎
企画;平山 亨・阿部征司
脚本;伊上 勝
監督;内田一作
ナレーター;中江真司
技斗;高橋一俊

◆ショッカー科学陣が開発したデッドマンガス。死神博士は実験用に捕まえた囚人達を使い、その効果を確かめた。青色のそのガスを吸い込んで、5秒後にその効果は出る。相手を憎んで血を見るまで殺し合うデッドマンガスの効果。

このガスを口から吐く新怪人ギルガラスを、ショッカーは創りだした。このガスを使って人類皆殺し作戦を開始するよう、首領は死神博士に命令した。怪人ギルガラスは、言葉をしゃべるカラスとして鳥かごに入れられ、町の小鳥屋で売られていた。

吾郎や友人達はこのカラスを珍しく思い、学校帰りに毎日のようにこの店を訪れていた。「仮面ライダー、ライダーライダー」などと、子供達の前でしゃべるカラス。ある日、このカラスを気に入ったヨシ子は、それを母にねだって買ってもらうのだった。

カラスが人間の言葉をしゃべることがあるのかと、立花のおやっさんに尋ねる吾郎。吾郎はこのカラスを怪しく思い、ヨシ子の住むマンションに行って一晩だけ借りて来ようとする。

快く応じたヨシ子は、吾郎と共に自宅マンションに帰ってみると、まるで殺し合いの末に死んだかのような父と母の死体を見つけるのだった。

ヨシ子はショックで気を失い、吾郎は隣室に助けを求めるが、どこも皆同じように死んでいた。立花のおやっさんから吾郎の様子がおかしいことを聞いていた一文字と滝は、吾郎が向かったマンションへと行く。

吾郎と会った二人は、現場の状況からショッカーのしわざだと直感し、マンションから出るため吾郎達をエレベーターに乗せた。だが怪人ギルガラスが下降中のエレベーターを襲い、天井からデッドマンガスを噴射。

ガスを吸わぬよう滝や吾郎を低い姿勢にさせたが、隼人はエレベーターの天井から脱出して仮面ライダーに変身する際に、多量のデッドマンガスを浴びてしまう。ライダーは屋上へジャンプして、ギルガラスと対峙した。

だが、デッドマンガスの効力でライダーは戦闘中に頭痛を起こし、身体が麻痺してくるのだった。ギルガラスから何とか逃げ延びたが、隼人は全身の機能が麻痺して入院を余儀なくされてしまう。

『デッドマンガスの有形物質ガンマ―Gを肉体に注入すれば、完全に仮面ライダーの機能は破壊される・・・』

首領のこの言葉を聞いた死神博士は、ただちに一文字隼人のもとへ刺客を送りこむ準備を進めた。

立花レーシング3人娘のユリ達が隼人のお見舞いに小鳥を持っていこうとショップ内で迷っていると、「仮面ライダーの歌」を歌うカラスを薦める店主。すぐにこれを気に入ったユリ達は、お見舞いの品に購入を決める。

ヨシ子がカラスを買った店と同じ店主は、後ろを向いてほくそ笑んでいた。隼人の病室で、3人娘からしゃべるカラスのことを聞いた滝は、吾郎の話を思い出し、このカラスを買った店の主人を問い詰めに行く。

だが逆に戦闘員達に抑えられ、「今頃は病室の仮面ライダーをギルガラスが抹殺している頃だ」と、捨て台詞を吐いて逃げていく店主。

一方病室では、ベッドで布団を被って寝ている一文字隼人に、ギルガラスがガンマ―Gを注射しようとしていた。だが布団を被って寝ていたのは一文字ではなく、本郷猛であった。

『一文字隼人だけが仮面ライダーではない!俺は本郷猛。仮面ライダー第1号だ!』
『貴様か、ヨーロッパのショッカー支部を次々壊滅させたあの本郷猛は!』

一文字はデッドマンガスの効力で意識を失う寸前に、本郷にテレパシーで通信して来たのだった。本郷はそれを受けて、日本に駆けつけてきた。だが、怪人の吐くデッドマンガスを吸って気絶してしまった本郷は、ショッカーのアジトへと運ばれてしまう。

ガス室に閉じ込められてしまった本郷だが、こっそり薄目を開けニタリと笑う。突然警報音が鳴った。アジト内にデッドマンガスが流出したことを知らせるものだ。ショッカーマークの下のドアが左右に開いて、本郷猛が堂々と入ってきた。

『死神、いい加減に観念しろ!』
『貴様、デッドマンガスを吸ったのでは・・・』

ヨーロッパのショッカー支部にあったデッドマンガスの解毒剤で、本郷も一文字も助かったのだ。本郷猛と巨大なカマを持った死神博士が、アジト内で対峙している。

死神博士の命令を受け、ただちにギルガラスは東京都民を殺せるだけのデッドマンガスを空中散布する作戦に動き出した。一方、ギルガラスの後を追わせないように、大きなカマを振り上げて本郷の首を刈ろうとする死神博士。

本郷はそれを避けながら、腕時計に仕掛けた通信機でギルガラスの行動を一文字に連絡した。解毒剤で元気になった一文字は、仮面ライダーに変身するとギルガラスの計画を阻止するために立ちはだかった。

死神博士が逃げだしたため、本郷猛も仮面ライダーに変身して、サイクロン号でギルガラスのもとへと急ぐ。本郷ライダーと一文字ライダーが揃って、ギルガラスへ挑む。

大きくジャンプした二人のライダーは、ギルガラスの前に立ちはだりパンチ・キックを交互に炸裂させ、本郷は右足で、一文字は左足で、ライダーダブルキックがギルガラスに突き刺さり、台地に激突して大爆発した。

東京国際空港にふたりのライダーが歩いている。南米のショッカーを倒すため、日本を離れることになった一文字隼人。カメラマンの一文字隼人は、記念にと、カメラを置いていく。

『南米のショッカーは手ごわいぞ!』
『まかしておけ!』

『それより、日本を頼んだぞ!』
『ああ、引き受けた』 

受け取ったカメラを右手に持って飛行機に振りながら、本郷猛は飛び去っていく旅客機をいつまでも見送っていた。 
(一文字ライダー編 終わり)


★★★★★★★★★★★★
次回から新1号/本郷猛編になるわけだが、死神博士は今回で突然解任?され、次回からは新しい幹部の地獄大使が登場する。しばらくして後、死神博士は怪人イカデビルとして、自分の命を賭けてライダーと対決することになる。


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