ウルトラマンエース(3) [ウルトラマンA・ドラマ1]
遠く輝く夜空の星に
ぼくらの願いがとどく時
銀河連邦はるかに超えて
光と共にやってくる
今回は、第4話 『三億年超獣出現!』を取りあげます。
脚本;市川森一
監督;山際永三
特殊技術;佐川和夫
ナレーター;岸田 森
◆古生代後期の魚類生物が生きたまま発見され、TACが護送することになった。生物進化の謎を突き止める意味でも、重要な任務だ。山中、北斗、南の三名は、タックパンサーで古代生物を載せたトラックの護送に就いた。だが途中でトラックは竜巻に巻き上げられて、古代魚類ごと行方不明になってしまう。
同じ頃、休暇をとった美川隊員は、美しい緑色のミニスカートのワンピースに身を包み、中学時代の同窓生で今は有名な劇画作家の、久里虫太郎(くり むしたろう)の家を訪問していた。2日前に同窓会の招待を電話で受けていたのだ。
『美人で秀才の美川のり子君。卒業式の日にラブレターを渡したら、封も切らずに突き返された。おぼえてるかい?』
久里はそのラブレターを、今も大事に持っていた。
『僕は執念深いんだ』
そのラブレターの封を切り、中を見る美川隊員。怪魚超獣ガランの絵が描いてあった。お酒を飲みながら、久里が制作途中だという劇画を眺めている美川隊員。そこにはトラックが竜巻に巻き上げられている絵が描かれていた。
もうここに来てから数十分が過ぎたが、誰ひとり久里邸には現れない。
『まだ誰も来ないわね・・・』
『招待したのは、君ひとりさ』
酒の中に薬を入れたのか、美川隊員の意識が遠くなっていく。
『そろそろ効いてきたようだね。ハハハハ・・・』
トラックの護送に失敗した山中達が帰投した。山中隊員から状況報告を聞かされた竜隊長は、異次元人が古代生物を盗んだものと判断し、非常態勢に入ることにした。一方、吉村隊員が美川隊員との定時交信をしたが、応答が無い。
今野隊員が、久里虫太郎邸で同窓会をやる話を聞いていたため、吉村・山中両隊員はタックパンサーで美川隊員の消息調査を、南隊員を本部に残して、竜隊長と今野・北斗隊員はタックファルコンでパトロールに出発した。
ヤプールは久里虫太郎の欲深さに目を付けて、彼に超能力を与えていた。久里が劇画に描くと、その通りに事柄が進むようになっていた。久里は美川隊員を自分のものにしようとして拉致し、同時に超獣ガランを使いTACを全滅させようと考えていた。
久里が中学時代に、古生代後期の魚類をヒントに描いた超獣ガラン。ヤプールはそれが実体となるように、古生代魚類をわざと発掘させて宇宙生物と融合し、超獣ガランを生み出した。
パトロール中のタックファルコンの前に、超獣ガランが出現、格納庫からタックアローを出撃させ、2機でガランを攻撃するが、何者かのテレパシーにより、操縦かんが利かなくなって戦闘不能に陥る。地上攻撃をしていた吉村・山中のタックガンも同様に操作できなくなり、退避を余儀なくされる。
久里が描いた絵が、現実になるのだ。ファルコンが故障したりタックガンが作動しなくなったのも、そのせいだった。久里が消しゴムでガランの絵を消すと、実体のガランも姿を消した。ヤプールは、人間の心の底に潜む欲望、執念、妄想を利用することを考えた。久里という男の欲望を使って、人類征服をしようと企んだ。
久里邸の屋根裏部屋に、後ろ手に縛られて監禁されている美川隊員。電波が届かない設備が施してあり、無線機も使えない。捜索して二日目に、ようやく久里邸を発見した吉村隊員は、久里虫太郎に美川隊員の消息を訊ねるが、昨日二次会へ行ったとウソを言われ、追い返されてしまう。
屋根裏部屋では、やっと縄をほどいた美川隊員が小型爆弾を仕掛けてドアを破壊したため、その爆発音で吉村隊員が気付き、久里虫太郎と格闘のすえ、美川隊員の救出に成功する。
久里は劇画で超獣ガランを描き、町を破壊し始めた。久里虫太郎の目的は、美川隊員を奪還することだ。一方、超獣が暴れる原因が自分にあることに責任を感じる美川隊員は、ガランと戦うためにタックアローで出撃していった。
あとを追って北斗隊員もタックアローで出撃するが、ガランにアローごと捕まってしまう。竜隊長たちと共に地上攻撃に参加している南隊員は、その様子を見てガランに向かって走っていく。
『星司さーん!』
その時、ふたりのリングが光り、北斗はアローから脱出、夕子は空へジャンプした。
『フライング タッチ!』
ウルトラマンエース参上!久里が、ガランの口から白煙を吐く絵を描く。エースに白煙が襲いかかる。エースはカラータイマーからタイマーショットを発射、ガランの右手を切り落とすと、机に向かって絵を描いていた久里虫太郎が、突然右腕を押さえて激しく苦しみだした。
ガランの痛みは、久里の痛みでもあったのだ。パンチレーザーが、ガランの左足に火をつけた。久里のズボンが燃え上がる。メタリウム光線でとどめを刺すと、久里邸は巨大な炎に包まれてしまう。
人間の欲望と妄想を操る異次元人。だが、誰の心の中にも醜い欲望や妄想はあるものだ。『誰の心の中にも棲みついている超獣を、異次元人は引っ張りだしただけなんだ』
美川隊員は、久里の描いたガランの絵にライターで火を付ける。灰皿の中で徐々に絵は燃えていき、完全に灰になった絵を見て、スッキリしたと言わんばかりの笑顔になる美川隊員だった。(おわり)
★★★★★★★★★★★★
今回の話は美川隊員が主人公だったが、美川隊員は実にお美しい。子供の頃は南隊員ばかり気になっていたけれど、ホント美川隊員の方が美しいなぁ。途中、久里虫太郎(演じたのはギョロ目の清水紘治氏です)とふたりきりになり、薬を飲まされてフラフラになったあたりは、かなり怪しい雰囲気プンプンだった・・・、あ、美川隊員危な~い!
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ぼくらの願いがとどく時
銀河連邦はるかに超えて
光と共にやってくる
今回は、第4話 『三億年超獣出現!』を取りあげます。
脚本;市川森一
監督;山際永三
特殊技術;佐川和夫
ナレーター;岸田 森
◆古生代後期の魚類生物が生きたまま発見され、TACが護送することになった。生物進化の謎を突き止める意味でも、重要な任務だ。山中、北斗、南の三名は、タックパンサーで古代生物を載せたトラックの護送に就いた。だが途中でトラックは竜巻に巻き上げられて、古代魚類ごと行方不明になってしまう。
同じ頃、休暇をとった美川隊員は、美しい緑色のミニスカートのワンピースに身を包み、中学時代の同窓生で今は有名な劇画作家の、久里虫太郎(くり むしたろう)の家を訪問していた。2日前に同窓会の招待を電話で受けていたのだ。
『美人で秀才の美川のり子君。卒業式の日にラブレターを渡したら、封も切らずに突き返された。おぼえてるかい?』
久里はそのラブレターを、今も大事に持っていた。
『僕は執念深いんだ』
そのラブレターの封を切り、中を見る美川隊員。怪魚超獣ガランの絵が描いてあった。お酒を飲みながら、久里が制作途中だという劇画を眺めている美川隊員。そこにはトラックが竜巻に巻き上げられている絵が描かれていた。
もうここに来てから数十分が過ぎたが、誰ひとり久里邸には現れない。
『まだ誰も来ないわね・・・』
『招待したのは、君ひとりさ』
酒の中に薬を入れたのか、美川隊員の意識が遠くなっていく。
『そろそろ効いてきたようだね。ハハハハ・・・』
トラックの護送に失敗した山中達が帰投した。山中隊員から状況報告を聞かされた竜隊長は、異次元人が古代生物を盗んだものと判断し、非常態勢に入ることにした。一方、吉村隊員が美川隊員との定時交信をしたが、応答が無い。
今野隊員が、久里虫太郎邸で同窓会をやる話を聞いていたため、吉村・山中両隊員はタックパンサーで美川隊員の消息調査を、南隊員を本部に残して、竜隊長と今野・北斗隊員はタックファルコンでパトロールに出発した。
ヤプールは久里虫太郎の欲深さに目を付けて、彼に超能力を与えていた。久里が劇画に描くと、その通りに事柄が進むようになっていた。久里は美川隊員を自分のものにしようとして拉致し、同時に超獣ガランを使いTACを全滅させようと考えていた。
久里が中学時代に、古生代後期の魚類をヒントに描いた超獣ガラン。ヤプールはそれが実体となるように、古生代魚類をわざと発掘させて宇宙生物と融合し、超獣ガランを生み出した。
パトロール中のタックファルコンの前に、超獣ガランが出現、格納庫からタックアローを出撃させ、2機でガランを攻撃するが、何者かのテレパシーにより、操縦かんが利かなくなって戦闘不能に陥る。地上攻撃をしていた吉村・山中のタックガンも同様に操作できなくなり、退避を余儀なくされる。
久里が描いた絵が、現実になるのだ。ファルコンが故障したりタックガンが作動しなくなったのも、そのせいだった。久里が消しゴムでガランの絵を消すと、実体のガランも姿を消した。ヤプールは、人間の心の底に潜む欲望、執念、妄想を利用することを考えた。久里という男の欲望を使って、人類征服をしようと企んだ。
久里邸の屋根裏部屋に、後ろ手に縛られて監禁されている美川隊員。電波が届かない設備が施してあり、無線機も使えない。捜索して二日目に、ようやく久里邸を発見した吉村隊員は、久里虫太郎に美川隊員の消息を訊ねるが、昨日二次会へ行ったとウソを言われ、追い返されてしまう。
屋根裏部屋では、やっと縄をほどいた美川隊員が小型爆弾を仕掛けてドアを破壊したため、その爆発音で吉村隊員が気付き、久里虫太郎と格闘のすえ、美川隊員の救出に成功する。
久里は劇画で超獣ガランを描き、町を破壊し始めた。久里虫太郎の目的は、美川隊員を奪還することだ。一方、超獣が暴れる原因が自分にあることに責任を感じる美川隊員は、ガランと戦うためにタックアローで出撃していった。
あとを追って北斗隊員もタックアローで出撃するが、ガランにアローごと捕まってしまう。竜隊長たちと共に地上攻撃に参加している南隊員は、その様子を見てガランに向かって走っていく。
『星司さーん!』
その時、ふたりのリングが光り、北斗はアローから脱出、夕子は空へジャンプした。
『フライング タッチ!』
ウルトラマンエース参上!久里が、ガランの口から白煙を吐く絵を描く。エースに白煙が襲いかかる。エースはカラータイマーからタイマーショットを発射、ガランの右手を切り落とすと、机に向かって絵を描いていた久里虫太郎が、突然右腕を押さえて激しく苦しみだした。
ガランの痛みは、久里の痛みでもあったのだ。パンチレーザーが、ガランの左足に火をつけた。久里のズボンが燃え上がる。メタリウム光線でとどめを刺すと、久里邸は巨大な炎に包まれてしまう。
人間の欲望と妄想を操る異次元人。だが、誰の心の中にも醜い欲望や妄想はあるものだ。『誰の心の中にも棲みついている超獣を、異次元人は引っ張りだしただけなんだ』
美川隊員は、久里の描いたガランの絵にライターで火を付ける。灰皿の中で徐々に絵は燃えていき、完全に灰になった絵を見て、スッキリしたと言わんばかりの笑顔になる美川隊員だった。(おわり)
★★★★★★★★★★★★
今回の話は美川隊員が主人公だったが、美川隊員は実にお美しい。子供の頃は南隊員ばかり気になっていたけれど、ホント美川隊員の方が美しいなぁ。途中、久里虫太郎(演じたのはギョロ目の清水紘治氏です)とふたりきりになり、薬を飲まされてフラフラになったあたりは、かなり怪しい雰囲気プンプンだった・・・、あ、美川隊員危な~い!
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