SSブログ

人造人間キカイダー ~二枚目のハカイダーに戸惑いを感じた! [キカイダー対談・1]

ハカイダー。このキャラクターはやがてひとり歩きして、ハカイダー自身が主人公として一つのドラマが作られるほど(『牙狼』の雨宮慶太監督によって映像化)に、魅力ある存在になっていった。ハカイダーの魅力が一番顕著なのは、ゼロワンの時よりもキカイダーの時であろう。

プロフェッサー・ギルが作り上げた人造人間なのにギルの言うことをきかなくなり、自分の使命であるキカイダー破壊を邪魔する者は、ギルのロボットであっても容赦しない。やがてプロフェッサーギル・ハカイダー・キカイダーの三つ巴の戦いに発展していく。

ハカイダーの能力はキカイダーを凌いでおり、そして何よりも光明寺博士の脳が頭部にあるため、キカイダーは安易に破壊できないという強みもある。子供番組にしては、内容が複雑な様相を呈しているのである。
今回はハカイダーの声を担当した、声優の飯塚昭三氏にインタビュー。

★★★★★★★★★★★★
飯塚氏;
「いやいや、このキカイダーっていう番組には『えっ?』ていう感じがあるんだよね。大体、怪獣その他のキャラクターをボクはゴッツン・ゴッツンやってきたわけでしょう、のどを痛めながら(苦笑)。で、いつもその妖怪・怪獣の姿・形に合わせて、しゃべるわけ。

グシャッとした奴なら、『グギャア~』っていう感じで。で、この話を頂いてハカイダーの絵を見たら、えらい二枚目や。『エッ?』って思っちゃったの。『この感じはどうやって出そうかなぁ』って、一瞬戸惑いがあったよ。

よし、俺はこのまま自分の声を作ろうとしないで、ちょっと七三に構えた形で、悪を認識しながらやればできるかなぁって思って取り組んだわけよね。この悪のイメージっていうのは、どっちかっていうと、二の線じゃない?二の線っていうのは、つまり仇役っていうのはね、声のトーンがちがうんだよ。

二枚目って言うのは、やっぱり声が高い。だけど仇役っていうか悪は、どっちかっていうと、個性的なニュアンスのある声質だとかしゃべり方だとかが要求されるでしょう?そういうところでやってきたわけだからね。

このハカイダーは二枚目だけど、高い声で気取ったしゃべり方は似合わないし、結局居直って、悪の気持ちを心の中に入れながら、二の線で行けばいいかなって。で、ある種の落ち着きというのかな?それが出たんだけれども」

「役に入るときには必ず、『こいつはどんな歩き方するんだろう?』とか『どういう振り返り方するんだろう?』『どんな飯食ってんだろう』って、考えるわけだよね。で、その動きと生活の中で、声を探るんですよ。

でもハカイダーの役の時には、そういうのとはまた違う、自分がまぁ町を歩いて振り向くのをちょっとカッコつけてやろうかな、っていう感じでやったんだよね。それが良かったか悪かったか・・・」

「次のギルハカイダーが出てきたときは、オッと思ったもん。フィルム観てイヤ~な気持ちしたんだよ、最初。それまでの自分のハカイダーへの思いみたいのが、ちょっと崩れだしたのね。それで平たく言えば、なんかこう捨て鉢な感じでやっちゃえ~てな感じにあのキャラクターを見たの。

これは『ボクのやってきたハカイダーではないな』と。それまでのハカイダーには共感あるけれども、次の奴には共感してないんだよ。それでなんか時代劇風になったっていうかさ。俺もショック受けたよ、あの変化にはね」

聞き手;
「当時の伴大介さん、池田駿介さんの印象はいかがでしたか?」

飯塚氏;
「伴君は新人という感じではなかったよね。非常に生真面目っていうか、余計なことはおしゃべりしないで、自分の役割に一所懸命になってて。池田君はさ、チョット遠慮がちっていうかさ、控えめな形で演じてたみたいよ。役者らしい感じじゃなくて、会社の課長、部長になっていく感じの人、礼儀正しくてすごくこう清潔な感じにみえたけどね」  (終わり)


★★★★★★★★★★★★
飯塚昭三氏はあらゆる悪のキャラクターの声をやっておられて、悪のイメージしか筆者には無い。あのつぶれたような低い声は、インパクトがあって忘れられない。だがどんなお顔だろうかとプロフィールを見てみると、これが・・・(笑)。いや失礼!ホントに良いオジサンです。いつまでもご活躍を期待しています。


スポンサーリンク



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。